佐久間まゆ「私の愛しいあなた」
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2: ◆u71RyimI2MeR[sage saga]
2017/11/16(木) 03:21:35.84 ID:ZO9+GKwMo


 意味のないことだと分かっていますが、カフェオレをゆっくりと混ぜました。渦を巻いたカフェオレを見つめても、斜め向こうへとそっぽを向いた私の心は戻りませんでした。視線を落としたままの私の顔が銀のスプーンに映って、その中の私と目が合いました。

 分かっているんです、と小さく呟きます。
 なにも答えはなかったけどプロデューサーさんが私を見ているのは分かります。

「分かってます…それがプロデューサーさんのお仕事なんですから……」

 そう言って、「でも」と喉まで出かかった言葉は飲み込みました。

 ……でも、そんな優しいところは嫌いですって。そういう優しいところも好きだけど、やっぱり、少し嫌いですって。



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