1: ◆TOYOUsnVr.[saga]
2017/11/16(木) 00:54:08.36 ID:4TBLGcT+0
汗ばんだ手を横着にジャージで拭って、今度はその手でシューズの裏を片足ずつなぞる。
なぞったあとで、少しだけ強めに足を床に打ち付けると、きゅっという音が響く。
左足、右足。それに伴って響く、二回のきゅっという音。
あたしはこの一連の動作と音が、お気に入りになっていた。
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2: ◆TOYOUsnVr.[saga]
2017/11/16(木) 00:55:13.01 ID:4TBLGcT+0
◆
高校一年のときの球技大会のことだった。
3: ◆TOYOUsnVr.[saga]
2017/11/16(木) 00:56:56.06 ID:4TBLGcT+0
○
そんなある日、いつものように体育館で練習していたときのこと。
4: ◆TOYOUsnVr.[saga]
2017/11/16(木) 00:57:36.01 ID:4TBLGcT+0
○
「さっき、滑ったよね」
やっぱり突っ込まれるかー、と笑いものにされることを覚悟して「あー、うん」と返す。
5: ◆TOYOUsnVr.[saga]
2017/11/16(木) 00:58:22.48 ID:4TBLGcT+0
◆
なんてわけで、高校一年のときの球技大会の思い出は、大会本番よりも、そんなある日の練習の思い出が一番強く残っている。
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