7:名無しNIPPER[sage saga]
2017/11/15(水) 05:00:22.87 ID:2PJCv+pLO
P(共犯者……。何故か俺は納得してしまう)
P(俺と彼女の関係をどのように形容するか、その言葉が分からなかった)
P(しかし共犯者というなら、確かにそれが最もふさわしい言葉であることも事実であった)
楓「共犯者同士、お互いのことを知る必要がある――そう思いませんか」
P「……」
P(俺は何も言わず、首を縦に振った)
楓「――便利な世の中になりましたよね」
P(始まりから終わりまで見てきた賢者のように、唐突にそんな言葉を口にする彼女)
楓「世界は広くなり、狭くなりました」
P(一見矛盾しているようでどこか納得してしまう彼女の哲学は、俺の人生の倫理観にいとも容易く浸透し、自分のものにしてしまう)
楓「私たちは自分という世界に生きています」
楓「この世界は自分のものです。自分が見ている世界が世界そのものなのです」
P(つらつらと、透き通った声で述べられる哲学は、俺の価値観を呑み込んでいく)
楓「しかし、自分の世界に生きるあまり……、偶像と現実の区別がつかなくなっています」
楓「自分の世界に没頭するあまり、それは時として広大になり狭小になり……。どれが真実か、どれが偶像か区別がつかなくなっています」
楓「私たちは、そんな世界で迷子になっているのです」
P(何の脈絡もなく展開される彼女の説教。しかし、俺の脳内ではそれを一種の快感として判断し、電気信号を送る)
楓「そこで思い知るのです……。本当は、自分が見ている世界の他に別の世界があることを」
43Res/33.36 KB
↑[8] 前[4] 次[6]
書[5]
板[3] 1-[1] l20