7:名無しNIPPER[sage]
2017/11/14(火) 01:30:31.52 ID:MM0XByh4o
☆
「あはは、泉たちはずいぶんと楽しそうなことをしていたんだな」
8:名無しNIPPER[sage]
2017/11/14(火) 01:31:10.33 ID:MM0XByh4o
唐突に恥ずかしいことを、恥ずかしげなく言えるのがこの人の悪いところだ。
心臓がいくつあっても足りやしない。
頬を薄い赤色に染めて、泉は窓に視線を逸らした。流れる街並みはいつも通りに過ぎているのに、窓に反射する自分の顔はわかりやすいくらいにやけていて、窓越しに見えた自分の表情を誤魔化すように、泉はぶんぶんとかぶりを振った。
自分の顔がそんなことになっているなんて彼に気が付かれなかっただろうか、なんて思った。車を運転するという性質上、脇見をしているとは考えがたいので大丈夫だとは思うけど、気になってしまう。乙女心とはそういうものである。
9:名無しNIPPER[sage]
2017/11/14(火) 01:31:36.97 ID:MM0XByh4o
街のスーパーに張り出してある広告の紙がふと目に入った。棒状のサクサクとしたチョコレートのお菓子、プッキーは有名であるが、特に一が四つ並ぶ今日は、有名お菓子の日だとも言われており、その宣伝であるようだった。
ふと、そのお菓子に準えたゲームを思い出す。……とはいっても、普段の日常であれば高校生の悪ふざけ、或いは大学生の合コンぐらいでしか見掛けないようなものだけど、そんなものが今日に限って言えば仲の良いもの同士では軽いノリで行われてしまう。
そう、とても軽いノリで。
10:名無しNIPPER[sage]
2017/11/14(火) 01:32:03.39 ID:MM0XByh4o
そう、これは特に深い意味はない、軽いノリの話だ。仲の良いもの同士が、遊びとして行うこと。そういうことだ。
ありすやさくらだって、甘えてくっついてきたのだ。そのくらいのスキンシップと、大差ないレベルのものでしかないし、だから何も問題はない。
……そう考えると、二人の今日の行動には感謝できるのかも。
こんなことは些細なこと、そう思わせてくれるのだから──なんて、ずるい口実を思い付いて、少し自己嫌悪して。だけど自分に、ほんのちょっとだけ素直になってみて。
11:名無しNIPPER[sage]
2017/11/14(火) 01:32:32.36 ID:MM0XByh4o
─────────。
泉の言葉を聞いて少し悩んでから、プロデューサーは曖昧な笑顔で、
「ああ、美味いよな、プッキー」
12:名無しNIPPER[sage]
2017/11/14(火) 01:33:00.07 ID:MM0XByh4o
☆
13:名無しNIPPER[sage]
2017/11/14(火) 01:34:09.04 ID:MM0XByh4o
当SSに登場する架空のお菓子プッキーは某社のお菓子とは一切関係ありません。
14:名無しNIPPER[sage]
2017/11/14(火) 04:01:48.02 ID:4luwMUEJo
おつおつ
よい
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