8:名無しNIPPER[sage]
2017/11/14(火) 01:31:10.33 ID:MM0XByh4o
唐突に恥ずかしいことを、恥ずかしげなく言えるのがこの人の悪いところだ。
心臓がいくつあっても足りやしない。
頬を薄い赤色に染めて、泉は窓に視線を逸らした。流れる街並みはいつも通りに過ぎているのに、窓に反射する自分の顔はわかりやすいくらいにやけていて、窓越しに見えた自分の表情を誤魔化すように、泉はぶんぶんとかぶりを振った。
自分の顔がそんなことになっているなんて彼に気が付かれなかっただろうか、なんて思った。車を運転するという性質上、脇見をしているとは考えがたいので大丈夫だとは思うけど、気になってしまう。乙女心とはそういうものである。
気恥ずかしくなって、無言で外を見つめ続ける。相変わらず反射する顔はどこか赤さを感じさせるが、先ほどよりはさすがに幾分かマシになっていた。
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