55:名無しNIPPER[saga]
2017/11/17(金) 23:23:54.21 ID:AfFddOPUo
「ようやく伝える覚悟が決まったんだ。聞いて欲しい」
だが、これでよいのだろうか。
思わず、唇を噛む。
ソファーなどない部屋だ。プロデューサーはベッドの端に腰掛けている。
そして、ゆっくりと口を開いた。
「響子。驚くかもしれないけど俺は――」
そう。そうだ。私が女として生まれた以上、気持ちを伝える努力を怠ってはならない。なにより、私は私の気持ちに嘘を吐くつもりなど毛頭ありませんでした。
「――んむっ!?」
私はプロデューサーの唇を自らの唇で塞いだ。
目を白黒させるのはプロデューサー。唇が離れた後に「へっ?」とか「えっ?」とかひたすら状況を理解出来ないとばかりに困惑している。
大丈夫。大丈夫です。私は全部わかってますから。
意識せず熱い吐息が漏れる。
私という存在が熱を持っていくのがわかりました。
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