83: ◆xJHI1D1Uro[saga sage]
2017/11/10(金) 17:16:30.56 ID:/aq2I7elo
電話を切ったあと、なんだか涙があふれた。
箱ティッシュを使い切るほどの勢いで鼻をかむ私を、先生方が不思議そうに見ていた。
「いやあ、あの子たちも、もうすぐ卒業なんだなぁ、と思うと……」
私がそう言うと、ウンウン、と皆一様に頷き合った。
教室では相変わらず、ありすが話題の中心だった。
例の雑誌は回し読みが過ぎてボロボロになっていたし、誰もが休んだありすを心配していた。
この教室で、ありすはいったいどんな気持ちで居たのだろう。
――みんな、ありすのことが大好きなんだよ。
私は、そればかり、考えていた。
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