79: ◆xJHI1D1Uro[saga sage]
2017/11/10(金) 17:12:17.86 ID:/aq2I7elo
「ありす!」
私の声は薄暗い廊下に響いて、ありすの足をやっと止めた。
彼女の後ろ姿は蛍光灯のわざとらしい白と、窓から射す青い夕闇が混ざり合って、消えかかったように見えた。
「どうして私なんかをパートリーダーにしたんですか」
ありすの声は涙に濡れて、言葉は幾重に輪郭を失い元には戻らなかった。
「大っ嫌い……」
その声の残響が消える前に、ありすは足早に去ってしまった。
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