46:名無しNIPPER[saga sage]
2017/11/09(木) 13:38:34.99 ID:/E20kLoAo
実際、彼女の心配は杞憂に終わった。
パートごとの練習中、ピアノの陰からこっそり覗くと、なんてことはない。
しゃちほこばった感じはしたけれど、きちんとクラスメイトをまとめていた。
頭のいい子なのだな、と改めて思う。
47: ◆xJHI1D1Uro[saga sage]
2017/11/09(木) 13:55:36.01 ID:/E20kLoAo
小休止を挟んで、後半戦は明日までに投下しますーン。
48:名無しNIPPER[sage]
2017/11/09(木) 14:04:19.10 ID:qqZ9lcZyo
おつ
49:名無しNIPPER[sage]
2017/11/09(木) 14:32:01.81 ID:YE4j/vKxO
おつ
50:名無しNIPPER[sage]
2017/11/09(木) 17:42:59.50 ID:DJMIbTGHo
いい・・・ありすもありすも、いいいい・・・すごい・・・良いよ・・・・
51: ◆xJHI1D1Uro[saga sage]
2017/11/09(木) 20:24:19.38 ID:/E20kLoAo
――――
秋の落とした陰から煙が立ち上るように、冬がやってくる。
中には、すでに湿っぽくなっている教員もいて、
52: ◆xJHI1D1Uro[saga sage]
2017/11/09(木) 20:24:50.86 ID:/E20kLoAo
「冬休みは兵庫のおばあちゃんの家へ行くんです」
終業式のあと、ありすはタブレットを胸にウキウキとした様子で言った。
「兵庫ねぇー。雪遊びとか、する?」
53: ◆xJHI1D1Uro[saga sage]
2017/11/09(木) 20:26:08.05 ID:/E20kLoAo
ありすの後ろ姿を目で追っていると、思わず鼻がツンとした。
あまり感傷的になる質ではないのだが。
頑張り屋の彼女なら、きっといつか、夢を叶えられる。
けれど、教師は、損だ。
54: ◆xJHI1D1Uro[saga sage]
2017/11/09(木) 20:27:08.01 ID:/E20kLoAo
しかし、冬休みの二週間は、そんな感傷に浸る暇もなかった。
卒業式や、新学期のカリキュラム、来年度の準備など仕事は山積みだ。
それに加えて実家への帰省。日々の雑事もなくなるわけではない。
かえって、普段より忙しいくらいで、バタバタ働いているうち、あっという間に冬休みは終わってしまった。
55: ◆xJHI1D1Uro[saga sage]
2017/11/09(木) 20:28:10.41 ID:/E20kLoAo
冬休み明けの始業式。
私はすっかりヘトヘトの状態で登校した。
教室へ入ると何やら騒がしい。
見ると、何やら雑誌を回し読みしているようだった。
56: ◆xJHI1D1Uro[saga sage]
2017/11/09(木) 20:29:15.88 ID:/E20kLoAo
はて――、事情が飲み込めないうちにチャイムが鳴った。
騒ぎをよそに、当の本人――ありすはいつの間にやら登校してきていた。
ちらちら視線を投げかけるクラスメイトなんか、まるで見えていないように平然としている。
私はどうも、腑に落ちないような気持ちで半日を過ごした。
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