51: ◆xJHI1D1Uro[saga sage]
2017/11/09(木) 20:24:19.38 ID:/E20kLoAo
――――
秋の落とした陰から煙が立ち上るように、冬がやってくる。
中には、すでに湿っぽくなっている教員もいて、
「冬休みに入ると、あの子たちと会えるのが、本当にもう、すこしなんだと思ってね」
などと、ため息をつくのだった。
一方の子供たちはクリスマスや冬休みの予定に胸を躍らせ、
自分たちが小学校を卒業することさえ忘れているようだった。
そして、それは毎年のことだった。
あと三ヶ月で、六年間の教育を修了するというのに。
時間感覚に鈍感なのか、それとも大人が勝手なのか。きっと、両方だろう。
97Res/51.78 KB
↑[8] 前[4] 次[6]
書[5]
板[3] 1-[1] l20