相葉夕美「私が私でいるための」
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7: ◆m5V2DnGtwU[saga]
2017/11/09(木) 07:23:30.53 ID:CvWj6cmz0

しばらくの間そのまま物思いにふけっていたが、ベッド脇の目覚まし時計の分針がもう半回転したあたりで、段々と外の空気が恋しくなってきた。
私はようやく布団から抜け出して、ベランダへ出ることにした。


サンダルを履いて一歩ベランダへ踏み出すと、すっかり秋めいた空に吹く、ひんやりとした心地よい風が頬をなでた。

その風に導かれるようにふと足元に目線を移すと、多忙な日々の合間を縫って手塩にかけて育てた花々が、最後の力を振り絞って咲き誇っていた。

「そろそろこの子たちともお別れかなぁ。そうだ、キレイに咲いてるうちに押し花にしてあげないとっ。」

思い立ったが吉日。テキパキと用具の準備を済ませ、「お疲れさま、今までありがとう」と声を掛けながら、ひとつひとつ丁寧に植木バサミを使って花を摘んでゆく。

摘んだ花はひとまずティッシュの間に挟んで、その上から本などで挟み込みしっかりと力を加える。数日の間そうしてある程度水分を吸収してからアイロンをかけると、すぐにアイロンがけするよりも出来上がりがキレイになるんだっ。



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