相葉夕美「私が私でいるための」
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13: ◆m5V2DnGtwU[saga]
2017/11/09(木) 13:49:37.83 ID:nq6xVQ2U0

あれこれと外出の準備をしていると、お腹が力なくきゅーっと情けない音を発した。それを聞いて、私はようやく自身の空腹を自覚した。考えてみれば朝から何も口にしていなかった。

いつもなら簡単に何か作るんだけど、今は何だかそんな気分じゃない。リコッタパンケーキ、である。少し前の哀愁じみた感情はどこへやら。


さすがに何も食べずに出掛けるのはよろしくないし、どうしようかとうんうん唸っていると、昨日差し入れで頂いたビスケットの存在を思い出し、バッグからそれを引っ張り出した。

「うーん、あとは何か飲み物...。」

冷蔵庫から、家でいつも飲んでいるミントティーを持ってきてコップに注ぎ、ささやかなティーブレイク。口の中でさくさくと広がるクッキーの素朴な甘さと、ミントティーの爽やかな清涼感が私の体を満たした。

いつもなら何かもう一品、例えばサンドイッチのような物が欲しくなる所だけど、他のことで頭がいっぱいになっている今の私にはそれだけでも十分な量だった。

     ◇ ◇ ◇ ◇ ◇



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