三船美優「純情な想いに酔わせていただけませんか……?」
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6: ◆TDuorh6/aM[saga]
2017/11/08(水) 17:17:49.79 ID:+HK+5YK6O


 それから、色々な事があった。

 レッスンをして、オーディションを受け、小さなステージに立ったり、ドラマのエキストラとして出演したり。
 時にはかなりしんどい状況もあったと思うが、それでも二人で支えあって進んできた。
 最初はずっと自信なさそうにしていた彼女も、少しずつだか、笑顔で仕事に臨めるようになった。
 最初は人付き合いが苦手だった彼女も、今では自分から人に話しかけてゆくようになった。
 
 最近はあまりマイナスな事を言わなくなった。
 それはきっと、彼女の心が強くなったからだろう。
 それはきっと、彼女が自分に自信を持ち始めたからだろう。
 それが、一緒に進んできたプロデューサーとして堪らなく嬉しかった。

「……私が変われたのは。私が、アイドルに変われたのは……プロデューサーさん。貴方のおかげです」

 そう言う彼女の目は輝いていた。
 笑顔で『変われた』と言う彼女の言葉は力強い。
 初めて歩道橋で出会ったときの諦めなんて、どこにもなくて。
 俺もまた、彼女に感謝した。

「……あの日、貴方が言った……運命って言葉。私は、信じていますから」

 そう言えば確かに、そんな小っ恥ずかしい言葉を言った気がする。
 彼女も、信じてくれていたのか。

 ライブに出演し、ドラマでメインを張り、CDもリリースし。
 彼女はどんどんと売れていった。
 テレビをつければ目にしない日はないくらいに。
 1年が経った頃には、うちの事務所の稼ぎ頭レベルになっていて。

 そして、久しぶりに二人でお酒を飲んだ翌日。

 そこから、このお話は始まる。





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