三船美優「純情な想いに酔わせていただけませんか……?」
1- 20
32: ◆TDuorh6/aM[saga]
2017/11/13(月) 18:32:23.54 ID:+NMp4x7MO


『なるほど……バカなんじゃないですか?』

 辛辣だが何も間違っていない。

『立場とかそういう問題は、今回はもうどうでも良いでしょう。問題なのはプロデューサーさんが何も言い返さないところです』

「ですよね……勢いに流されてた事は否定出来ません」

『貴方にその気がなかったのであれば、きちんと説明してお断りして下さい。彼女の人生全部が台無しになってしまうんですよ?』

 人間としての未熟さが心に刺さる。
 そうじゃありません、そのつもりはありませんでした。
 そう、きちんと伝えなければならなかったのに。
 今の三船さんを困らせない事と今の俺が困らない事しか考えず、彼女の今後を台無しにするところだった。

『……報告は、明日聞きますから。必ず伝えて下さい』

「はい、必ず」

 通話を切る。
 
 流されてしまったが、今日ならまだ引き返せる。
 彼女を傷付けてしまう事になるが、それで彼女の人生を台無しにするよりはマシだ。
 ……なら、自分の気持ちは?
 ちひろさんの言葉を思い出す。

「……ふぅ」

 頭の中で思考の波が渦を巻く。
 結局、その後のパスタの味は覚えていない。
 



<<前のレス[*]次のレス[#]>>
57Res/51.63 KB
↑[8] 前[4] 次[6] 書[5] 板[3] 1-[1] l20




VIPサービス増築中!
携帯うpろだ|隙間うpろだ
Powered By VIPservice