三船美優「純情な想いに酔わせていただけませんか……?」
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31: ◆TDuorh6/aM[saga]
2017/11/13(月) 18:31:42.99 ID:+NMp4x7MO


「それでは、私はペスカトーレで」

「飲み物はどうします?」

「あ、お水で大丈夫です」

 注文を済ませ、二人して向き合う。
 向き合うなら反対側の席に座れば良いのでは?と思わなくもない。
 俺としてはかなり美味しい状況だが、店員さんが一瞬凄い表情をしていた。
 チップという制度があったらかなり多目に握らせた事だろう。

「……貴方、今店員さんずっと見てませんでしたか……?」

「注文だろうが、人と話すときはちゃんと目を見て話すようにしてるんで」

「初対面の方に……素敵な心がけだとは思います」

「確か初めて会ったあの夜も、俺ちゃんと美優さんの目を見てスカウトしてたと思いますよ」

「……ふふっ、そうでしたね」

 思い出して、なんだか少し恥ずかしくなる。
 俺はほんと、初対面の女性相手にどれだけ熱く語ってたんだ。
 三船さんも思い出して、少し顔を赤く染めた。
 彼女もちゃんと、覚えていてくれてる。

「……あんな、熱烈なプロポーズの言葉を……」

 違う、プロポーズではない。
 会って数分の相手にプロポーズする男ってどうなのだろう。

 ぷるるるる、ぷるるるる

「あ、すみません。ちひろさんから連絡来ちゃったんで」

「…………」

「……あの、少し動いてくれると嬉しいんですが」

 三船さんがズレてくれないと、俺が外に出れない。
 中で出るのはマナー的によろしくないだろう。

「……ちひろさん、ですか……仕方ありません」

 ようやく退いてくれた頃には既にコールは終わっていた。
 取り敢えずいったん外に出て、ちひろさんに掛け返す。

 数コールして、通話が繋がる。

「もしもし、どうしたんですか?」

『……心当たりはありませんか?』

 ちひろさんからの連絡。
 心当たりしかない。

『今朝、美優さんから画像が送られて来たんです……とある男性の寝顔でした』

「えっと、そのですね……弁解させて下さい」

 俺は包み隠さず、今の状況を説明した。





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