三船美優「純情な想いに酔わせていただけませんか……?」
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30: ◆TDuorh6/aM[saga]
2017/11/13(月) 18:30:52.90 ID:+NMp4x7MO


 からんからん

 ドアに付けられたベルが鳴り、店内の暖気が流れてくる。
 店員に二人でと伝え案内された席は、一番奥の周りから見づらい席だった。
 店内に俺たち以外の客は2.3組しかいない。
 これなら三船さんが眼鏡と帽子を外しても大丈夫そうだ。

「……素敵なお店ですね」

「前から気になってたんですけど、一人だと入る機会がなかなかなくて」

 そう言って、ナチュラルに俺側の席に座る三船さん。
 外だと流石に恥ずかしさもあるが、三船さんが喜んでくれるならそれで良いだろう。
 こんな積極的に以下略。

「さて、美優さんは何にしますか?」

「……その……キスが、したいです……」

 キスはイタリアンではない。

「メニューに載ってるものから選びましょう」

「……ちゅ、チューなら良いですか……?」

 チューもメニューに載ってない。

「俺はカルボナーラにします。美優さんは?」

「接吻なら……」

 イタリアンなのだから和風な言い回しは通用しない。

「……少し、意地悪じゃないですか……?」

「そう言うのは、誰もいない雰囲気のあるとこ……メニュー、選んで下さい」

 口がハイドロプレーニング現象を起こしてしまった。
 少し上機嫌になった三船さんを横に、めちゃくちゃ恥ずかしくて顔が赤くなる。



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