7: ◆Xz5sQ/W/66[saga]
2017/11/08(水) 03:59:21.75 ID:08pW5gpZ0
瑞希ちゃんがいて、美奈子ちゃんがいて。
「ゆ、夢なら……私も一つ、不思議な夢を見た……見ました」
そうして、転校生の可憐さんが。
「私と、皆さんとで……学校のゆ、幽霊騒ぎを解決するって夢なんですけど」
「なんと、それは興味深い。篠宮さん、是非とも詳しい内容を……ワクワク」
「あの、そ、そんなに詳しく覚えてるワケじゃあなくて……でも、美奈子さんがお化けに憑りつかれて――」
「えぇっ!? わ、私が憑りつかれちゃう被害者なの?」
「そ、そうなんです。ご、ごめんなさい……!」
「いいのいいの! 別に謝らなくっても大丈夫だけど……えへへ」
話し出した途端に背中がざわざわし始めた。
ああ、やだ、この感覚ってばもしかして。
「悪霊を退治するために、私と、瑞希さんと、それから……可奈ちゃんっていう女の子が」
「可奈ちゃん……誰?」
「田中さんではなくてですか?」
三人が一斉に私を見る。どうしたものかと苦笑いを返す。
それから、私の口からこぼれたのは。
「当ててあげる……いなかったんでしょ? 私」
フッと視界が暗くなり、嫌になる程繰り返したあの感覚が戻って来る。
"明けない夜は無い"なんて、それは覚めない夢と比べたら、どっちが長く続くんだろう?
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