3: ◆Xz5sQ/W/66[saga]
2017/11/08(水) 03:53:20.75 ID:08pW5gpZ0
「できなくて、できないなら……これはもう、ホント仕方ない」
まるで誰かに言い訳するように、私はブツブツ一人で呟きながらプロデューサーのコップにお湯を注ぐ。
たちまち給湯室に広がるコーヒーの香りを吸い込みながら行方不明のカップの在りかについて考える。
さて、一体誰がどこへとやったのか。それとも知らないうちに割れちゃった?
それで、犯人が見つからないように何処かへ隠してしまったとか。
「ん……美味しっ♪」
自分でいれたコーヒーを飲んで、その出来栄えについて自画自賛。
入れ物? 人の物? だから、ホント、それについては仕方がないことなんですよ。
……わ、私だって、無理してあの人のカップを使ってるワケで、
そこには決して他意は無くて……って、あ、あれ? 変、だな。
「……みんなの分の、コップも無い」
見慣れてるハズの給湯室。だけど、よくよく見てみるとどこかおかしい。
だって、あそこにあるお皿はいつだったか春香ちゃんが落として割ったハズ。
それに並んでるコップ達だって、明らかに知ってる数より少なくて……ひい、ふう、みいの……。
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