542:名無しNIPPER
2020/07/02(木) 20:11:13.24 ID:xBNddiV40
「いやー、外は思ったより降っていたけれど、大きめの傘だったから殆ど濡れなかったね。
出かける前に一緒に見ていたテレビの天気予報さまさまだよ」
「ふふ、それは良かったです」
「だからね、サンディ。気になる所は一つだけ」
お兄さんは手に取ったタオルを、優しく、優しく私の顔に添えてくれる。
「君の頬の方が濡れてる」
「えっ?」
「そりゃっ!」
お兄さんはそのまま、私の顔をタオルで覆い隠すようにぐるりと巻いて、
肩と膝裏に手を添え、お姫様抱っこの要領で私を持ち上げた。
突然の事に、うひゃあっ、と声が漏れてしまう。
顔が真っ赤になっているのが直ぐにバレそうだったので
恥ずかしさを隠す為にタオルはそのまま顔に添えて、
後はもうお兄さんの好きにしてほしいと言わんばかりに身を預けた。
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