407:名無しNIPPER[saga]
2018/07/03(火) 02:23:57.90 ID:DNR4q8jP0
僕が手元の飲み物を半分ほど飲み終えた頃。
ふと、彼が手を止めて僕に語りかけてきた。
「気付いていたか?」
僕は飲んでいたコーヒーカップをソーサ―に置き、渋めの声を意識して答える。
「もちろん」
マスターは、ふっと軽く肩をすくめながら笑う。
彼には見えていないだろうが僕は口角を軽く上げて答える。
再びミルで豆を挽きながら彼は告げる。
「すまん注文間違えてた。
お前に出したコーヒーな、コロンビアだったわ」
僕は答えずに手元のコーヒーを再び啜る。
やっぱりコロンビアだったか。
気付いていたけどね。ほんとほんと。
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