406:名無しNIPPER[saga]
2018/07/03(火) 02:19:50.38 ID:DNR4q8jP0
彼はいま僕を背にして、コーヒーミルを使い自身の手で豆を挽いていた。
マスターの無骨な背中には哀愁を覚えてしまう。
何の歌詞だったか。男には自分の世界がある、と。
背中で謳う男の物語。
奥深さを醸し出し、それを感じ取る僕もまた男だから。
共鳴にも似たハードボイルド同士の性(さが)だというものか。
多くを交えず、ただ黙さず。
ごりごりと豆を荒く擦る音だけが店に響く。
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