43: ◆/dCcy0t.c.[saga]
2017/11/11(土) 00:01:12.58 ID:aeHp99P40
鍵盤を押していると、疼くように折れた指が痛むようになった
それでも、私にはピアノしかなかったの
44: ◆/dCcy0t.c.[saga]
2017/11/11(土) 00:03:32.79 ID:aeHp99P40
……もちろん結果は惨敗
賞をとるどころか、
45: ◆/dCcy0t.c.[saga]
2017/11/11(土) 00:08:48.06 ID:aeHp99P40
でも結局、私には最後までピアノしかなかったのよ
白と黒の鍵盤を追いかけるだけの日々が、寝ても覚めても、どれだけ追いやっても頭の隅に居座り続けて
46: ◆/dCcy0t.c.[saga]
2017/11/11(土) 00:23:05.00 ID:aeHp99P40
―――――
梨子「そんな不運で中途半端な弱虫が、私」
47: ◆/dCcy0t.c.[saga]
2017/11/11(土) 00:42:41.36 ID:aeHp99P40
その時、大きなトラックが店の前に停まった
同時に店の中から大勢人が出てきて、慎重にピアノを運び入れている
48: ◆/dCcy0t.c.[saga]
2017/11/11(土) 00:44:26.08 ID:aeHp99P40
梨子「ずっとあの音色を手に入れることが夢だった。……もう叶わないけどね」
私は右手を広げて、歪になった指を見つめる
49: ◆/dCcy0t.c.[saga]
2017/11/12(日) 21:03:55.06 ID:A7Q/ZjSg0
―――――
梨子「はぁ……やっぱりあのピアノだけは、私にとって特別なのよ」
50: ◆/dCcy0t.c.[saga]
2017/11/12(日) 21:05:11.96 ID:A7Q/ZjSg0
曜「お話は終わりじゃなかったんですか?」
梨子「だって、こんなところで見られるなんて思わなかったから」
51: ◆/dCcy0t.c.[saga]
2017/11/12(日) 21:07:47.45 ID:A7Q/ZjSg0
曜「だったら」
梨子「でも無理なの」
52: ◆/dCcy0t.c.[saga]
2017/11/12(日) 21:11:48.71 ID:A7Q/ZjSg0
梨子「……最後に見られただけでも奇跡なのよ。あなたが誘ってくれたおかげね」フフッ
曜「そうかも、しれないですけど」
53: ◆/dCcy0t.c.[saga]
2017/11/12(日) 21:13:50.79 ID:A7Q/ZjSg0
梨子「やっと、やっとたった一つ憧れだったピアノに出会えたっていうのに!……試奏どころか、近くで見ることすら叶わないのよ」
曜「……」
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