209: ◆CItYBDS.l2[saga]
2018/01/09(火) 16:05:19.36 ID:stzXCINl0
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魔王「人の営みは面白い、できればずっと眺めていたい」
勇者「ならなぜ、魔族は人々に害をなす?人と寄り添う道だってあろう!」
魔王「我々は人とのコミュニケーションの取り方を知らなかったんだ」
魔王「魔族とは互いの力をぶつけ合うことで、お互いを知り信頼を得る」
魔王「人のように言語を使用しての接触を会得していないのだ」
魔王「言語を解する私は、魔族からしてみれば突然変異なのだよ」
勇者「よくそれで魔族の統治ができていたものだな」
魔王「統治など、ほとんどできておらぬ。この強大な魔力をもって無駄な争いが起きぬようコントロールするのがやっとだ」
魔王「まあ、それでも。貴様ら人間には多大な迷惑をかけているようだがな」
魔王「だが、一部魔族には知性と呼ぶべきものが生まれつつある」
魔王「今後は、そのような新世代の魔物達がぞくぞくと生まれてくるであろう」
魔王「そうなれば、人と魔族との調和の兆しが見えてくるかもしれぬ」
勇者「・・・」
魔王「どうした?私を打倒すのではないの?」
勇者「気が変わった、お前は魔族にとって必要な存在だ。殺すわけには行かない」
勇者「お前なら、魔族を新しい道に導けるかもしれない」
魔王「ふむ、残念だが。それは断る」
魔王「私も、もう疲れたのだ。そろそろ隠居したいと思っていた」
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