盗賊「勇者様!もう勘弁なりません!」
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142: ◆CItYBDS.l2[saga]
2017/12/29(金) 18:54:58.07 ID:NbpFE6EO0


???「失礼!」


声の主と共に、複数の人間が議場内に足を踏み入れる

扉が閉じられ、議員たちの目が男の容姿をとらえた

そこには、聖なる装備を身にまとい

伝説の剣を携えた一人の男

勇者であった


大臣「勇者!やはり、伝説の転移魔法を覚えていたのか」


大臣「しかし、このタイミングを邪魔されるわけにはいかん!」


大臣「盗賊!」


控えていた盗賊が、大臣に耳打ちをする


盗賊「残念ですが王国軍は裏切り者の勇者討伐の為、昨日出立いたしております」


盗賊「伝令を走らせてありますが、戻るまでにはまだ時間がかかるかと」


大臣「くっ・・・ならば致し方ない。気奴らの力を借りるのは癪だが・・・!」


大臣「神聖なる議場に、武装して乗り込むとは!勇者よ乱心したか!?近衛兵、狼藉者を捕らえよ!」


近衛兵長は考えを巡らす


近衛兵長(これは、全てをうやむやにするチャンスか・・・!?)


近衛兵長(いや、陛下の正体が知られたら勇者が何をしでかすかもわからん!)


近衛兵長(ここは大臣の言葉に乗って、まずは勇者にご退場願うとしよう)


近衛兵長「全近衛兵に命ずる!勇者をとらえよ!」


近衛兵長の言葉に、議場内の近衛兵たちが反応する

また同時に、王城内に控えている全ての近衛兵に伝令するべく一人の兵が議場から走り出した

城内の全兵力をもってあたらなければ、勇者を捕えることなど不可能

近衛兵長の指示に基づいての行動である


盗賊(近衛兵長の命令・・・!おそらく、城内の全ての近衛兵につたわるはず!)


盗賊(大臣の動議が通れば、たぶん宝物庫の皆を助け出すことができる・・・でも通らなかったら・・・?)


盗賊(城内の近衛兵がここに集中する今なら!宝物庫内の皆を出してあげることができるかも!)


伝令に追随する形で盗賊が走りだした

その素早さは風のごとく、あっさりと伝令を追い抜き議場を抜け出した


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