141: ◆CItYBDS.l2[saga]
2017/12/29(金) 18:54:31.07 ID:NbpFE6EO0
「衆民院議会を解散するというのか!横暴だ!」
「ふざけるな、国民を馬鹿にするな!」
大臣「はやまるでないぞ、これは後退ではない!」
大臣「王家の政党後継者である私によって、この国は改めて生まれ変わるのだ!」
大臣「これは私の政治生命をかけた動議である。賛同を得られないなら、私は潔く政治の世界から去ろう」
大臣「しかし忘れるな、それはすなわち偽りの王と歩みを同じとすることだ!」
大臣「審議の時間など必要ない!いまここで!議員の皆さんには各々の信念にそって、投票願いたい!」
大臣のむき出しの権力欲に、盗賊は表情を歪ませる
しかし、それに抗う術を盗賊はもっていない
例え持っていたとしても、勇者補助係の仲間をこの政争から救い出すには、大臣に身を寄せるしかない盗賊に為す術はなかった
大臣はほくそ笑む
政治生命をかけるという重い言葉を発しながら、大臣の心は安心感につつまれていた
なぜならば、衆民院議会の台頭に快く思わない貴族院議員に
更には、贈賄によって一部衆民院議員すら飼いならし動議の通過は確実であったからだ
大臣「議長!すみやかに投票に移っていただきたい!」
がああああああああああああああああん!
大きな音をたて、議場の扉が開かれる
扉の向こう側から陽光が漏れ、それを背に人影が現れた
逆光のせいで、その表情のみならず体格もはっきりとしないが
ただ、その纏ったオーラから只者ではないことがうかがい知れた
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