140: ◆CItYBDS.l2[saga]
2017/12/29(金) 18:54:03.81 ID:NbpFE6EO0
大臣「わたくしの部下が、この指輪を宝物庫内にて発見いたしました。この指輪は、宝物庫内のとても意外なところにあったそうです」
大臣「そう、宝物庫内には姿かたちが陛下と寸分たがわない遺体があり。そしてこの指輪は、その遺体の指にはめられていたのです!」
大臣「わたくしは常々思っておりました。陛下は、いえここは敢えて兄と呼ばせていただきましょう」
大臣「およそ30年前、兄王は私利私欲に溺れる愚かな人間でした、しかしある日を境に政治に関心を持ち、民を愛し、国に献身を捧げる真人間と変わりました」
大臣「私は、何事が起ったのか理解できませんでした。しかし、変わられた兄王によって政治制度の改革の推進を命じられ、その繁忙さから違和感に目を背けざるを得ませんでした」
大臣「しかしここにきて、現れた陛下の遺体が全てを語ってくれているのです!陛下、お尋ねいたします!」
大臣「かの遺体は、いったい何者なのですか!いえ、それ以上に貴方は誰なのですか!?」
王「・・・」
大臣「お答えください!」
大臣「 陛下!陛下!陛下!!!! 」
王「・・・」
大臣「お答えいただけないようですね!納得のいく説明があれば、とホンの少しだけ期待したのですが・・・致し方ありません」
大臣「それでは、これより緊急動議を発しさせていただきます!」
大臣「私は、王の退陣を要求し政治制度の転換を要求する!」
大臣「いま、私たちの目の前にいるものは誰とも知れぬ偽りの王である。正当な王家の血を持たずして、我らを欺き国を支配してきた」
大臣「何物やもしれぬ存在を、私たちは奉ってきたのだ!これは、王家への侮辱に他ならない!」
大臣「兄王には子がなかった、今現在、正当な王家の血筋は私にのみ流れている。よって王の退陣ののちは私が王の座へと座ろう」
大臣「そして、この偽の王が生み出したものもまた淘汰されなくてはならない。なぜならば、偽王がどういった意図をもって政治改革を断行したかがわからないからだ」
大臣「国民のためになっている、政治体制まで変える必要はないと人々はのたまうであろう。しかし、しかしだ」
大臣「偽王がその意図を語らない以上、いや語ったとしてもその真偽が確かめられない以上、私たちは一度原点に立ち返り」
大臣「私たち自身の手によって、新たな政治体制を作り出す必要があるのだ」
大臣「具体的には、王権の復古、そして衆民院の解散!」
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