23:名無しNIPPER[saga]
2017/11/16(木) 22:57:17.60 ID:OJo9ffcO0
「……ん?」
『自分に対して掛けられた声では無いだろう』と、そう思うも奈緒は声のした方にへと顔を向ける。
近くで発せられた声だったからか、反応をしてしまったが故の事だった。
そうして送ってしまった視線の先、そこにはビシッと決まったスーツ姿の壮年の男が立っていた。
彼と奈緒との間には隔たりは無く、誰一人として存在しない。そして彼は奈緒の顔、彼女の瞳に視線を合わせている。
つまり、彼が話し掛けられたのは奈緒以外には考えられなかった。
「え、えっと……」
話し掛けられたのが自分なのだと気づくも、奈緒は反応に困ってしまう。話し掛けられた理由がさっぱりと分からないからだ。
知り合いであるのなら、声を掛けてくるのは分かる。しかし、相手は見ず知らずの年上の男。全くといってその理由に見当がつかない。
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