鬼姫「わたしの愛は美しいでしょう?」
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33: ◆IULkuZ.Noal.[saga]
2017/10/29(日) 21:24:08.04 ID:hGr+6DsHO

まだ城が見えないってのに、血と腐った肉の臭いがする。

俺同様、狼も顔を顰めてる。

でもまあ、随分と慣れたもんだ。環境に適応する力ってのは中々馬鹿に出来ないな。

ちゃんと人間やってた頃なら、間違いなく吐いていただろう。

今や声がなくても会話出来るし、魔物なんて虫けらみたいに殺せる。

以前なら怖くて怖くて仕方がなかった化け物も、一瞬で殺せるようになった。


力を得て、試して、殺した。


どこまで出来るのかを試した結果、俺が想像していた範囲外のことすら可能になった。

今なら、鬼姫の居場所まで一瞬にして移動出来るだろう。

それなのに、わざわざ狼に跨がって移動するのは何故だろう。

きっと考える時間が欲しくて、そして、悩みたかったんだろう。

人間として、悩みたかったんだろう。



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