25: ◆IULkuZ.Noal.[saga]
2017/10/29(日) 21:06:40.48 ID:hGr+6DsHO
泣き喚いて助けを請う姿は醜いったらない。
でも、そんな無様で惨めな姿も、彼だっら様になるのかしら。
いえ、そんなはずはない。彼なら助けてなんて言うはずがない。
きっと、あの燃えるような瞳であたしを睨みつけて、首に手を掛けようとするに違いない。
彼が人間としてでなく、魔族として生まれていたら……
それはそれで素敵だけれど、やっぱり人間だからこそ美しいのでしょうね。
弱く、儚い。だからこそ、彼は美しい。
側近「鬼姫様、もうじき到着するようです」
突然の彼の声に胸が高鳴る。
声の主が部下であることは分かっていても、否応なしに鼓動が早くなる。
でも、それも長くは続かない。
今日は久しぶりに、わたしを殺しに来た者と戦わなくてはならない。
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