27: ◆QKyDtVSKJoDf[saga]
2017/10/29(日) 16:56:56.97 ID:c9/bqZoV0
ぼく「どうしてですか? あなたが人間をかばい立てする理由がわからない。あなたは六百年も生きて、人間の醜いところを沢山見てきたでしょう」
女戦士「確かにな。とある事情も手伝って、人間なんて滅んでしまえなんて思ってしまう気持ちも私にはあるよ」
ぼく「でしょう? あいつらは最低だ。ぼく達姉妹に『魔女』なんてレッテルを貼って、魔女狩りと称して好き放題してきた」
ぼく「姉もぼくも、好き放題に犯された。ぼくなんて、胸も小さくてこんな男の子みたいな体してるのに、あいつら、股に穴さえ開いてればなんだっていいんだ」
ぼく「けだもの、けだもの、けだもの…!! 気持ち悪い…!! それをただ見ていただけの奴らも同罪だ…!! あいつらに生きてる価値なんてないんだ!!!!」
ぼく「なのに……なのに、あなたはぼくを止めるのか」
女戦士「言っただろう。止めるというか、殺すんだ。お前の主義主張はどうだっていいし、お好きにどうぞって感じだよ。正直、私がお前と同じように男から汚されたら同じように大暴れする自信がある」
ぼく「なんだそれ……なんでだ!! だったらどうして、あなたはぼくを殺すんだ!!」
女戦士「……理由はひとつだ。お前は、『あいつ』のことを魔王と呼んだ」
女戦士「私は、いかなる理由があろうと『あいつ』を魔王と呼んだ奴を許さない」
ぼく(そう言って女戦士さんは剣を構えた)
ぼく(ぼくの心は絶望感でいっぱいだった。だって勝てるわけがない)
ぼく(目の前にいるのは、かつて魔王を倒した張本人で、更に不死身のおまけつき)
ぼく(ああ、いやだ、いやだ。どうして、どうしてぼくばっかりがこんな目に)
ぼく(―――――――本当に、いいことなんてひとつもない人生だった)
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