3:名無しNIPPER[sage saga]
2017/10/29(日) 00:46:59.12 ID:xEnS6ULnO
「あっ……は、あぁ……」
「これでいい?」
「……はい……いいです。……とっても……」
「そっか、良かった」
それまでの微笑みをもう一段深く。頬をほんのり淡い紅色へと染めて、にこり、と表情を緩める彼女。
それを見て自分の頬も思わず緩む。愛しい人の愛おしい表情を見て、喜んでもらえていることが嬉しくて、自然と幸せな想いに満たされていく。
「ジャンヌ」
「はい……?」
「今は?」
「今……? ……ああ、時間ですね。まだ日の出前、深夜の三時を過ぎたほどです」
「そっか……僕は何時くらいから?」
「そうですね、確か……十時を少し回った頃だったかと」
「としたら大体五時間くらいか……ジャンヌはその間ずっと?」
「ええ、ずっと。こうしてこのまま、貴方と共に」
蕩けてしまってそれまでよりもいくらか柔く緩い口調になったジャンヌと言葉を交わす。
壊れ物を扱うように優しくそっと、けれど想いを込めて確かにしっかりと。言葉を口にしながら絶えず撫でられ続ける頬に幸せなこそばゆさを感じながら、そうしてぽつぽつ。
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