17:名無しNIPPER[saga]
2017/10/26(木) 07:45:10.48 ID:jtprKQxnO
『どうして……来るなら、連絡をくれればいいのに』
『抜き打ちです』
『抜き打ちって』
『会合のついでです。……部屋はキチンと整頓をしているようね』
『……』
梓(先輩の声、なんだかあんまり良い雰囲気じゃあない。先輩、あんまりお母さんとは……)
梓(……)
梓(私、帰った方がいいのかな……)
『でも今日は後輩の子と一緒に勉強をする約束で、急に、困るよ……』
『長居をするつもりはありません。すぐに帰ります。その子、待ってもらっているのなら、入っていただきなさい』
梓(え)
『わかりました……』
梓(い、いいのかな)
カチャ
梓「あ、あの先輩」
みほ「……」
ぎし、ぎし、ぎし
みほ「梓ちゃん、ごめんね。実はお母さんが来てて」
梓(先輩、やっぱり少し、戸惑ってる)
梓「は、はい、あの、私、今日は」
みほ「ううん、お母さん、すぐ帰るって言ってるから」
梓「そう、ですか……?」
梓(逆光のせいなのかな。先輩の表情、弱弱しい)
梓「じゃあ……えと、お邪魔します」
みほ「うん。……」
梓(先輩は本当に、あんまりお母さんとうまくいってないんだ……)
ガチャ
梓「し、失礼します、こんばんは」
しほ「えぇこんばんは。あぁ、後輩とはこの子の事ですか」
みほ「そうだけど……」
梓「あの、初めまして、私、名前は──」
しほ「澤梓さん、ね」
梓「っ、は、はい! 西住先輩にはいつもお世話になっています」
しほ「今年の大洗もなかなか頑張っていたわね。優勝には一歩届かなかったようだけれど」
梓「はい、黒森峰には、及びませんでした。皆さん、とても強かったです」
しほ「どうも」
みほ「……」
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