【ラブライブ】満月の夜に
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17:名無しNIPPER[sage]
2017/10/23(月) 01:17:13.13 ID:xHPbDruOo
あと少しで首筋にたどり着く。


ああ、この白い首筋に歯を突き立てて、この子の血を思う存分吸い尽くしてあげよう。
もう後のことなんて知らない。
今、この瞬間、私は自分の欲求さえ満たせれば…







…ダメだダメだダメだダメだダメだ!!


飛びそうになる理性を強引に引き戻す。
人間の血を吸ってしまったら、一度でも吸ってしまったら、私はおしまいだ。
おばあさまやお母さまに聞かされてきたように、本能だけで動く獣に墜ちてしまう。
それだけは、絶対に、嫌だ!!
…そう、理性は考えていたはずなのに、




「もう、絵里ちゃん、息がくすぐったい〜。冗談でも恥ずかしいよぉ〜」



笑いながら放たれた穂乃果の一言に、私の背筋はゾワリと震える。



まぶしすぎる笑顔。


ああ、なんて可愛いんだろう。こんな子の血を、むさぼりたい…。


この子のすべてを、私のものにしたい…。


〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

にこ「真姫、こら!止めなさい!!」

真姫「はいはい、すぐに済むから大人しく…」



いつもならこのまま、目の前の人間の首筋に歯を立てて、
思う存分、甘美な血液を堪能すればよかったはずだ。

真姫(なのに、なぜ?)

にこの首筋まで顔を近づけながら、真姫はピタリと止まって動けなくなってしまう。


そう。今までの子たちは、真姫が血を吸った瞬間から、真姫に対して絶対服従を誓う人形のようになってしまった。
正直、始めはそれが心地よかった。自分たちを追い詰めていく人間に対して、少しでも反撃ができているようで。

でも、だんだんと真姫も悟ってくる。
結局、人形は人形のままだ。
自分の発言にyesとしか言わない木偶人形。そんなの、壁に向かって話しかけるのと、なにが違うというの?

それに、目の前の誇り高い人間の尊厳を奪ってしまって、自分は本当に後悔しないのだろうか?


真姫「人間ごときに…私が、こんな…」


にこの首筋まであと5センチ。

はてしなく遠い、5センチメートル。



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