15:名無しNIPPER[sage]
2017/10/23(月) 01:15:48.61 ID:xHPbDruOo
ふと夜空を見上げると、そこにはまんまるのお月様。
ざわりと全身に悪寒が走る。
だめだ、満月だけはいけない!
そう、私たちは満月になると本能の欲求が強まってしまうのだ。
さっきまで何とも無かったはずなのに、意識し始めると無性に喉の渇きが気になってしまう。
飲みたい、飲みたい、飲みたい、飲みたい、飲みたい…
目の前の、この子の血が、…飲みたいっ!
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
真姫「そっか、今日は満月だったわね」
にこ「うん、そうだけど、…なんか、あんた、雰囲気が」
いつもの真姫と何かが違う。そんな違和感を覚えて、言葉が止まってしまうにこ。
そういえば、真姫の瞳の色が、赤く光っているような…?
真姫「ふふっ、ごめんね、にこちゃん。私、もう我慢するのはやめたんだ」
にこ「へ?」
それまでの会話の流れを無視するかのような、唐突な真姫のつぶやき。
そしてそんな言葉に戸惑うにこ。
真姫「だから、私はもう我慢しないことにしたの」
にこ「な、なにを?」
にこの質問には答えず、けれどもにこと見詰め合ったまま、視線は外さない真姫。
妖しく光る真姫の赤い瞳。
そして2人の頭上には、満月がまぶしいほどに輝いていた。
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