11:名無しNIPPER
2017/10/22(日) 13:28:22.19 ID:NO6+sM8r0
ミーナ 「"Das ist nicht mein Flügel"」
ミカサ 「――え?」
ミーナ 「"それは私の翼ではない"……"私の知ったことではない"って意味よ。覚えておいて」
ミカサ 「……」
ミーナ 「お願い、行って!はやく、はやく団長を探して!」
どんっと背中を押されて、私は走り出した。
ミカサ (――こわい。どうしてミーナたちがいるのか、それが分からないのが、いちばん怖い)
寝台のあいだを通り抜けて、木の扉を目指す。
バターンッ
そこは、さっきまでと変わらない廊下だった。真っ赤な絨毯が続く上を、私は必死に走る。
ギイ…
後ろで、ドアがきしむ音。
顔だけ振り返って見ると、ドアの向こうでまた、寝台のカーテンがはためいた。
バターン……
ミカサ 「団長……団長を、探さないと」
つぶやきながら、走る。手の中のエンブレムだけが、これが夢ではないと教えていた。
◆
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