10:名無しNIPPER
2017/10/22(日) 13:27:54.08 ID:NO6+sM8r0
ミーナ 「ちがうわ、ミカサ。団長は私たちを導いてくれる人よ」
答えてもらったけど、さっぱり分からない。
『団長』の正体も、どうして"しるし"とやらを届けなきゃいけないのかも。
ミカサ 「……どいて、トーマス」
トーマス「あ、ああ…悪い」スッ
ミカサ 「あなたたち、幽霊なの?……温かいし、血の匂いもするのに」
トーマス「俺たちは……「ミーナ!」
ミリウス「ミーナ、早く来てくれ!フランツが!」
二つ先の寝台のカーテンが、開いた。
下半身をなくしたフランツが、臓物と血をまき散らしながら、最後の呼吸を終える。
うつろに開いたままの目を、ハンナがそっと閉ざした。
寝台から、傷ついた訓練兵たちが立ち上がって、フランツを囲む。
ミーナ 「……団長に"しるし"を届けないと、私たちはみんな……終わってしまうの」
ミカサ 「終わってしまう?」
ミーナ 「かりそめの安らぎすらなくして、永遠に……真っ暗な中をさまようんだって、
団長が言ってたわ」
そう答えたミーナは、小さなナイフで……もうちぎれかかっていた、
左袖のエンブレムを切り取った。二本の剣が交差したそれを、私の手に握らせる。
14Res/13.69 KB
↑[8] 前[4] 次[6]
書[5]
板[3] 1-[1] l20