ミカサ「終わらない旅」
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12:名無しNIPPER
2017/10/22(日) 13:29:25.74 ID:NO6+sM8r0

ミーナ 「大丈夫。ミカサがきっと、団長を見つけてくれるよ」

ミカサが行ってしまったあと、私はいつものようにみんなを励ました。
傷が重くて動けない訓練兵も、聞いてくれている。

ミーナ 「だからみんな、カーテンを閉めて。また飛び立つ時まで体を休めて。
     三年間の訓練に比べれば、簡単なことじゃない」

私がパンパンと手を叩くと、外に出ていた訓練兵たちが寝台へ戻っていった。

サムエル 「……なあ、ミーナ」

ミーナ  「うん。言いたいことは分かるよ。不安なんだよね」

私は梯子を上って、サムエルと向かい合う。見えていない目が、私を映していた。

ミーナ  「あのね、サムエル。団長がこっそり教えてくれたんだけど……いつか、もっとたくさんの
      訓練兵たちを"すくいあげ"たら、私たちみんな、星になれるんだって」

サムエル 「星……?」

ミーナ  「うん」

サムエル 「目が見えなくても、なれるか?」

ミーナ  「もちろん。だから、ちゃんと休もう?この"繰り返し”もいつか絶対に終わるから。
      団長がそうしてくれるから」

サムエルを寝かせて、私はそっと梯子を下りる。
もう眠ってしまった仲間もいるみたいだ。あちこちから寝息が聞こえる。

ミーナ  「……だから、私たちは飛び続けないといけないの」

誰に伝えるともなく、呟く。

ミーナ  「いつか救われる、その日まで」




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