11: ◆Xz5sQ/W/66[saga]
2017/10/21(土) 12:26:30.89 ID:3SwLj5em0
巫女「それよかさ、食べる物ちゃんと採って来た?」
巫女「わたしさっきからお腹ぺっこぺこー。早いとこなにか食べさせなさーい!」
12: ◆Xz5sQ/W/66[saga]
2017/10/21(土) 12:27:45.26 ID:3SwLj5em0
巫女「たぬき、失敬したって何なのよ。返してもらってきたんでしょー?」
たぬき「はい、はい。仰る通り! 山の恵みは人の物、海の恵みも人の物――」
13: ◆Xz5sQ/W/66[saga]
2017/10/21(土) 12:28:39.57 ID:3SwLj5em0
巫女「そーゆーことを聞いてんじゃないの! アンタたち化け物連中は、人様の土地を荒し過ぎだって言ってんのよ!」
たぬき(よく言うよ……。いつの時代においたって、後から来たのは人間だろ)
14: ◆Xz5sQ/W/66[saga]
2017/10/21(土) 22:15:56.00 ID:3SwLj5em0
巫女「で、なにを採って来たの?」
たぬき「へへ、それが結構大量なんですよ。まずよもぎでしょ? それからぜんまいわらびにうどふきつくし――」
15: ◆Xz5sQ/W/66[saga]
2017/10/21(土) 22:17:00.88 ID:3SwLj5em0
たぬき「この山菜一つにしたってまぁ、管理している山爺の目を盗んで命からがらちょろまかして来たって代物なんですよ」
巫女「だから! ちょろまかすとか人聞きの悪い言葉を使うんじゃないって言ってんのよこのタヌ公っ!!」
16: ◆Xz5sQ/W/66[saga]
2017/10/21(土) 22:18:32.42 ID:3SwLj5em0
たぬき「一応火も起こしてから離れますんで。この茸でも焼いててくださいよ」
巫女「茸ねぇ……。あんまり好きじゃないんだけど」
17: ◆Xz5sQ/W/66[saga]
2017/10/21(土) 22:21:02.18 ID:3SwLj5em0
巫女「……うん、もういい加減食べていい頃よね? これ以上炙ると焦げそうだし」
巫女「それじゃ、いただきまー――きゃっ!」
18: ◆Xz5sQ/W/66[saga]
2017/10/21(土) 22:21:58.12 ID:3SwLj5em0
子天狗「恐ろしいんだぞ山火事はー。先月だって人魂連中の不始末で、髪結い山の頂にそれは綺麗な十円ハゲ」
子天狗「管理している山爺が、徹夜で植林したんだぞー!」
19: ◆Xz5sQ/W/66[saga]
2017/10/23(月) 03:53:49.21 ID:lC9UA1di0
子天狗「とはいえ逃げてばかりでも埒があかない。こっちにはお使いだってあるのだった」
子天狗「道草を食ってりゃ食うほどにー、駄賃がどんどん減るのです」
20: ◆Xz5sQ/W/66[saga]
2017/10/23(月) 03:54:43.96 ID:lC9UA1di0
巫女「あふぅ……」バターン
子天狗「ふぅ。悪は滅びた」
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