28:名無しNIPPER[sage]
2017/10/21(土) 02:35:13.45 ID:y2wSW8Jko
一生忘れない、そう思えるライブが終わった。半ば放心状態だった私の隣にいつの間にかプロデューサーさんが立っていた。
「楽しんでいただけましたか?」
「ええ、もちろんですわ。皆さんに今すぐにでもお礼が言いたいぐらいです」
「それはなによりです。では二階堂さん、改めて聞かせてください」
プロデューサーさんは私を真剣な眼差しで見つめる。私は立ちあがってその眼差しを受け止めた。
「アイドルに、なりたいですか?」
答えは決まっている。私は……わたくしはアイドルになりたい。
「……プロデューサーさん。いえ、プロデューサー」
「はい。なんでしょう」
「わたくしはトップアイドルになると言いました。でも具体的にどうすればトップアイドルになれるのか。
どんな人がトップアイドルと呼ばれるのかまでは考えが及びませんでしたわ」
一番になりたい、ただそう思ってトップアイドルと口にした。
けれどそれが何を意味するのかわたくしは理解できていなかった。今までは。
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