26:名無しNIPPER[sage]
2017/10/21(土) 02:29:41.15 ID:y2wSW8Jko
「それはいいけど。その語尾のですわってなんなのよ」
伊織ちゃんの発言に私の心臓が飛び跳ねた。そう言えば伊織ちゃんはあの有名な水瀬グループのお嬢様。正真正銘のセレブだ。
「実は二階堂さんも伊織と同じお嬢様なんだ。ですよね二階堂さん?」
プロデューサーさんが追い打ちをかける。悪気の無い笑顔が今は痛い。
案の定、伊織ちゃんは怪訝な表情で私を見ている。
「二階堂、二階堂……聞いたことないわね」
「お金持ちとは言ってもまだまだ新参者でして……お、おほほほ」
「ふーん。深くは聞かないでおいてあげる。そろそろ時間だしね」
まだ疑いは晴れないらしい。もっと上手い言い訳を考えておかないと。
それよりも時間、ということはライブがもうすぐ始まるみたいだ。
「おっともうそんな時間か。それじゃあ二階堂さんを席に案内してくるから」
「じゃあねー」
「また後でお話ししましょう、千鶴さん!」
「アンタもアイドルになるならしっかり見ておきなさいよね」
離れていく三人に私は手を振って答える。
「もちろんですわ。わたくしも全力で応援しますわよ!」
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