22:名無しNIPPER[sage]
2017/10/21(土) 02:19:03.91 ID:y2wSW8Jko
「わたくしの方こそ、時間よりも早く来ましたのによくわかりましたわね。服も前と違うはずですけど」
恰好を見るからにたまたまスタッフとして外に出ていただけのプロデューサーさんがどうして早く来ていた私を見つけることができたのか。
プロデューサーさんはキョトンとした顔で私の顔を見つめたあと、気恥ずかしそうに笑った。
「ええと……あはは、俺も得意なんですよ。アイドルの顔を憶えるのが。……なんて、恰好つけ過ぎですね! あはは!」
そう言ったあと、プロデューサーさんは顔を真っ赤にしながら頭を掻いた。
「……いいえ」
「えっ?」
プロデューサーさんはそう言うけれど、何も恥ずかしがることはない。
「素晴らしいと言っているのですわ。さすが、わたくしを見つけたプロデューサーさんですわね」
私はプロデューサーさんを真っ直ぐ見つめながらそう言った。
プロデューサーさんはまだ恥ずかしそうにしていたけれど、目を逸らさずに頷いてくれた。
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