6: ◆U.8lOt6xMsuG[sage saga]
2017/10/19(木) 23:54:12.87 ID:S4DrTrVN0
彼が起きないことを良いことに、私はあることを思いついた。いたずらにもならないような、ちょっとしたあること。
それを実行する前に、私は彼の書いた、私に関する文章をもう一度読み直す。そこに書かれていることは、これまでの私のことで。彼が今まで見てきてくれた私だ。
読む度に、嬉しい気持ちでいっぱいになるその文字を、一つ一つかみしめるようにして読む。
それから、彼の耳元に、私の口を近づけて、囁くように
「…ありがとうございまス」
とだけ、それだけを言った。
私を今まで見てくれた彼に、私は感謝の言葉を紡ぐ。寝ている彼にこの言葉が届いているかどうか分からないけど、でも、届いていると良いな。
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