45: ◆h8EFfUmKWs[saga]
2017/10/19(木) 00:13:25.93 ID:okWR1haqO
タツマキ「さぁーねぇ。無事だと思う?」
フブキ「……」
タツマキ「いい殺意ね。刺し違えてでも私を殺そうと決意を固めた表情」
フブキ「……」ゴゴゴゴッ
タツマキ「なによ、あいつただの知り合いだって言ったくせに。やっぱりそうじゃなかったのね」
フブキ「いい加減にしてよね」ボソ
タツマキ「ん? よく聞こえないわぁ、喋るときはハキハキと喋りなさい」
フブキ「――いい加減にしてって言ってんのよっ!! そんなに気に入らない⁉︎ どうして私の大切な人たちを傷つけるのっ⁉︎」
タツマキ「この世界で生き残るには、自分が強くなるしかないの。ずっと言い聞かせてきたでしょ? ヒーロー業界のことじゃないわよ。この現実の世界。誰も守ってくれない」
フブキ「聞き飽きたわ」ブル ブル
タツマキ「だったら、わかるはず。頭で理解しても気持ちで理解できない?」
フブキ「私はお姉ちゃんの人形じゃない……!」
タツマキ「もちろんよ。でもそれを主張して、自分を押し通すにはまだまだ弱い。もっと、もっと強くならなくちゃ。それまでは私が守ってあげる」
フブキ「結構よ」
タツマキ「昔はあんなに懐いてたのに」
フブキ「いつまでも子供扱いしてるから……! 私はもう小さくなんかない!」
タツマキ「ピーピー鳴いてるひよっこよ」
フブキ「黙れっ!!」ゴゴゴゴッ
タツマキ「あぁ、わかった。反抗期ね?」
フブキ「この……っ!! だまれええええええっ!!」ブチンッ
タツマキ「……」
フブキ「“地獄嵐ッ”!!」ドバァッ
タツマキ「出力はまぁまぁね」ドーーンッ
フブキ「ぐっ、はぁ、はぁっ……ぜ、全力でやっちゃった。お、お姉ちゃん……?」モクモク
タツマキ「なに?」ケロッ
フブキ「……」ボーゼン
タツマキ「力の使い方が散漫すぎる。もっと重点的に溜めなくちゃ」
フブキ「う……あ……」ガタガタ
タツマキ「いい? 重要なのは流れなの。一点に溜めること。だからコントロールの練習を怠らないでって普段から伝えていたでしょ?」
フブキ「くっ……!」
マツゲ「フブキさまぁ!」タタタッ
リリー「いま、そちらに!」タタタッ
タツマキ「……」チラ
フブキ「……っ! お前たち! 来てはだめ!」
タツマキ「そう、そういうこと。気が散ってたのね。あんな足手まといのために」スッ
フブキ「お姉ちゃん! 待って!」
サイタマ「……やってくれたな」ボコンッ ニョキ
タツマキ「……」
フブキ「さ、サイタマっ⁉︎」
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