モバP「酸っぱいぶどう」
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15:名無しNIPPER[saga]
2017/10/15(日) 16:31:11.74 ID:bD1QFtux0
 何か明確な答えを期待している訳ではなかった。結局解決なんかしないから。

「ああ」

 ただただあたしは、たかだか夢ぐらいで不安定になった情緒のはけ口を、たまたま隣に居る誰かに向けて、淡々とケリをつけてもらいたいだけだった。

 何か言われることに何の覚悟もしていなかった。

「そっか」 

 今更傷つくとも思っていなかった。

 言われ慣れた、耐え慣れた痛みだから。

 しかし、他ならぬあなたに下された賛辞は、この身に知らず知らずのうちに付いていた無数の古傷ごと、塩見周子を両断した。

 山葵を嗅がされたような痺れ、

 短く呻いたのはあたしだった。

「……そっかぁ」

 話は終わり。

 他の何かも何もかも。



 でももう無理だろ。
 




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