162:名無しNIPPER[saga]
2017/11/15(水) 16:02:16.78 ID:io/ozYfw0
ここで復習をしよう。
ごく簡単な、職業の復習。
狩人は、対人戦闘では戦士に劣る。
集団戦闘では、騎士に劣る。
射程では狙撃手に劣る。
器用さでは盗賊に劣り、速度では無手の武闘家に劣る。
魔法使いのように火炎を起こすことも、僧侶のように人を癒すことも出来ない。
死霊術師のように、シビトを操ることは出来ない。
通訳者のように、多種族の言葉を操ることは出来ない。
では、狩人は、何に秀でているのか。
狩人は、ケモノを狩ることが出来る。
人類がまだ国という概念を持たぬ、古い時代。
言語体系さえ確立されていない時代から、彼らはケモノの狩り方を研鑽し始めた。
その技術を磨き続けた。
視線を読み、匂いを嗅ぎ、音を聞く。
空気の流れを読み、湿度を嗅ぎ別け、鼓動を聞分ける。
移動範囲を予想し、空間を把握し、ケモノの意識の死角を突く。
長く継承され続けた「経験」がそれを可能にする。
人類最古の戦闘職、狩人。
その系譜の最先端が、彼女である。
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