かきね「すくーる?」
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41: ◆q7l9AKAoH.[ saga]
2017/12/31(日) 23:19:03.04 ID:RLcoTAaT0

「ぶーんぶぶーん。さくてき……だいじょぶです。いじょうなし」

お昼ご飯を食べたかきねはごきげんでおにんぎょで遊んでいた。
もらったダブリのフィギュアでなにやら「すーぱーみっしょんだいさくせんごっこ」をしているらしい。
両手に掴んだ艦っちをぶんぶん振り回しながら遊んでいる。
そっちの子は俺の嫁っスから、大事にしてくださいよと誉望は注意した。
手元と視線は、宅配弁当でもらったコラボグッズに向けられているがボールカメラの一台はかきねの…と言うか任務中の艦っちのフィギュアにレンズを向けている。
昼食を私的に利用してアニメグッズを増やすことに成功した誉望だったが、既存のグッズにも注意を怠らない。

「よめ?」

「心のお嫁さんス。ベストオブ特別な最推しをそう言うんです」

「んん? ねー、もちょっとわかるようにゆって」

ごさいじにもわかるように、と言われても。
誉望たちが使う「嫁」の言葉は一般的なものとは意味も範囲も用法も違うのだ。
それをお子様になんて説明したらいいのか誉望は悩んだ。

「自分が大好きなのを『お嫁さん』って呼んでるんス」

「ふーん。よぼーらいよんおよめさん?」

おれの? よめが、ライオン? となぜか身振りで確認する誉望。
おこさま語で接続詞がだいぶ抜けていると文脈がわかりにくい。
だが、それから逆に考えると……かきねが一番すきな動物はライオン、ということになりそうだ。

「ライオンは嫌いじゃないけど、俺は違いますね。好きのランキング上位がお嫁さんっスよ」

「わかった。すぺしゃるちょーかっこいーだろ! よめすごいな」

「そっスそっス。スペシャルだからそれはあんまり人に使っちゃだめな……」

「あれ、こっちもよめ?」

自己解釈でYOMEがなにか掴みかけたらしいかきねに。
念のため注意をしておこう、と誉望が言いかけたところで。
棚に置いてあったグッズを目ざとく見つけられてしまった。
確かにメクちゃんの周りにはいかにも「超スペシャル」っぽくハートマークとホロ加工で囲まれたプリントがしてある。
そして大正解も大当たり、罰音メクちゃんは誉望の嫁でも殿堂入りクラスの連続上位キャラクターだ。
それと、デスクの上にあるさっきのフィギュアを見比べてかきねは首を傾げている。
嫁と言うものは一人だと言う認識は五歳児にもなんとなくあったらしい。

「……別作品だから一夫多妻はセーフっス」

「?」

「心の嫁はたくさんいていいんスよ。好きな数だけいるんです」

「そっか! じゃあね、おれはーかっこいーすぺしゃるよめ! えびふらいおよめさん」

垣根さんの、よめが、エビフライ?とまたしてもジェスチャーをしながら聞くとかきねは大きく両手で丸を作って返事をしてくれた。

「えっと、食べる方のっスか? 作ってくれる人が嫁スか」

「よぼーはえびふらいたべないのか?」

食べるのは当たり前だろ? って顔をされた。
子どもにちょっと引いた反応をされるが誉望だって変なことは聞いていないはずだ。
誉望はエビフライがおいしいとお嫁さん枠なのかとも思ったが、どうやらエビフライ本体をそこに入れたらしい。
なんとなくかきねにはニュアンスが違って通じている気がするが、どう訂正した方がいいのか説明が難しい。
あと、小さい子どもにまで二次元が嫁wともしもバカにされたら誉望は立ち直れないかもしれない。
のでそのまま話を続ける。
小さい子どもの無邪気な会話だ、少しくらいずれてても問題はないだろう。

「もちろん食べますよ。推しは食いもんスか」

「えびふらいおいしーもん。かっこいーでおいしーはちょーすごい」

「唐揚げとどっちがかっこいいんスか」

「えびふらい。えっとね、しっぽがついてる」

尻尾の差で、みんなだいすきな唐揚げは負けたらしい。
残念だったな唐揚げ。
チューリップなら見た目の違いでワンチャンあっただろうか。

「あ、だからさっき俺達に前半分をくれたんスね。え、垣根さんすごいっスね?」



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