かきね「すくーる?」
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24: ◆q7l9AKAoH.[saga]
2017/10/31(火) 03:51:12.56 ID:x6mL7DL40

「えい」

「やっ」

「たーっ」

「……」

「きゃっち。みてみてー、やった。ねー、やったぞー」

ひとしきりボールを投げていたかきねは、誉望にできたよーと報告に来た。

「おー、上手っスねー」

またほめられたが、今度は嬉しそうではなかった。
それどころか、なんだかしゅんとしてうつむいてしまっている。

「あんまたのしくない。ぼーるしよ。いっしょしよーよ」

「じゃあ、俺が投げるから今度は取ってください」

ちょっと充電出来ましたよと言って誉望は立ち上がった。
誉望も、しょんぼりしたちびっこをいつまでも放っておくようなダメなやつではなかったらしい。

「いきますよー」

ゆっくり、大きく弧をかくように下からボールを投げてやる。
じっとボールを見上げていたかきねは、きょろきょろ顔まで動かして動きを追うと一生懸命手を伸ばした。

「よーし……きゃっち。ふふ〜んとった!」

できたできた、とかきねは笑っている。

「よーしこっちに投げて下さい。よく狙って下さいっス」

「えい」

誉望は投げ返されたボールを取るとすかさず声を掛ける。

「やー、垣根さんさっすがープロ級―」

「やったね! こんどはごーぐるがなげるやつか?」

「そっス。さーて垣根さん、そうするとどうなりますか」

「じゅんばんでなげんのと、とるのができる……いっぱいあそべるな!」

「やった……垣根さんがキャッチボールを理解したぞ」

「とってくんのまたなくてもすぐなげっこできるな! よーしなげてなげて」

「ははははは。ソウデスネー」

キャッチボールが出来るようになって、二人はすこし平和に遊べるようになった。


「やるなごーぐる、ぜんぶげっとするとは」

「これくらい余裕っスよ!」

「すげー!」

他にも見つけてきたボールや誉望のおもちゃをかきねが投げると、誉望がそれを能力でキャッチする。


「できた! かみひこーき」

「よーし垣根さんそいつ飛ばしてください」

「いいよ。えい!」

「ほーらすっごい飛ぶ飛行機っス」

「わーい!」


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