ジャンヌ・オルタ「台無しにしてあげます」
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8:名無しNIPPER[sage saga]
2017/10/08(日) 16:50:57.62 ID:MlpcfRuf0
 額に。瞼に。鼻に。頬に。唇に。

 キスが降る。胸を通して伝わってくる早く大きな鼓動と同じ荒い吐息を供にして、何度も何度もキスが降る。


「好きよ」

「あなたが好き。あなたに恋して、あなたのことを愛しているの」

「だから駄目。地獄の底まで連れ去りはしないけれど、私のこの想いには付き合ってもらいます」

「ずっとずっと。いつまでもいつまでも。あなたが果てるその時まで」


 重ねた身体を擦り付けて、纏ったドレスを着崩して。そうしてだんだんと少しずつ白い肌を表へ晒す。

 ほんのりと朱色の差し込んだその肌を晒して、むしろ見せ付けるようにしながら続けてキス。触れ合わせて、時々吸い付くようにして、そうしてキスを何度も何度も。


「……オルタ」


 かすかな合間。キスとキスの途中、熱い吐息を漏らす息継ぎの合間を縫って声を出す。

 それを受けて彼女も止まる。もう一度落とそうとしていたキスを抑えて、僕の瞳をまっすぐに見つめたまま止まってくれる。


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