鈴仙「姫様って、一言で表すと『筋肉』ですよね!」
↓ 1- 覧 板 20
11: ◆Uq/hUTiii9pg[sage saga]
2017/10/07(土) 12:35:12.41 ID:cttgYBzw0
―――曰く、ただ闇雲に前進するという行為は、前進と呼べるものではない。
本当の前進というのは、しっかりと目的地を定め、そこへたどり着くための準備を整え、最初の一歩を踏み出した時に、初めてそう呼べるのだ。
そして、その準備を万端にするためには、少しの間立ち止まって、何が必要なのかを考える必要がある。
だからこそ、本当に『歩』くためには、敢えて『少』し『止』まることが必要なのだ―――
鈴仙の話を要約すると、そんな感じのものだった。
……何よ、本当にちょっと深い話じゃないの。全く期待なんてしていなかったのに、私は思わず「うーん」と唸ってしまった。
「鈴仙、さっきの酒の席でも、それだけ言っときゃ良かったのよ。変に自分で考えたネタとか言うから、皆を怒らせちゃうんだから」
「ネタなんて言ったつもりないわよう。さっきのだって、二つとも、一生懸命考えたやつだもん」
「世間では、それをネタって言うのよ」
言いつつ、私は夜空を見上げる。そこにあるのは、今夜も綺麗な輝きを放つ、真ん丸お月様。
姫様や、永琳や、鈴仙がやってきた場所。
彼女たちも、やっぱり、ここへやってくるまでには紆余曲折があったのだろう。まさか、ただ闇雲にこの地を目指してきた訳でもあるまい。
自分たちは、どうすれば本当の幸せを得られるのか。そのためには、どこへ行くことが必要なのか。
彼の地で、しばらく立ち止まったままそんなことを考えて、そして、ここへとやってきたのだろう。
19Res/15.47 KB
↑[8] 前[4] 次[6]
書[5]
板[3] 1-[1] l20