乙倉悠貴「夢をひらく鍵」
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11: ◆twOYNJxMJs[saga]
2017/10/06(金) 00:40:42.66 ID:h7xFOhfZ0

「今日は調子が悪いみたいだね、いつもの笑顔はどうしたんだい?」

「飛鳥さん、お疲れ様です」

シャワーを浴びて戻ってきた飛鳥さんの「笑顔」という言葉にはっとさせられます。
ここ最近ずっと考え込んでいて、自分が心から笑ったことが無いように思えました。

(笑顔か……今日は笑顔でいられたかな……)

「キミはレッスンでも笑顔を絶やさずにいるじゃないか。それが今日のレッスンはどうだい? 作ったような笑顔でキミらしくない」

「そんなことは……」

「今日に限ったことじゃなかったね。最近ずっとそんな顔だ。いつだったか、宝物の話をしているキミはとても楽しそうだったよ」

厳しいレッスンでいっぱいいっぱいなはずなのに、飛鳥さんは私のことをまるでいつも見ているかのようでした。

「ボクでよければ話くらいは聞くさ……」

「えっ……」

飛鳥さんの言葉に少し驚いてしまいます。
私の中の飛鳥さんはとってもクールでかっこいい人で……そんな飛鳥さんが私の悩みについて聞いてくるとは思っていなかったのですから。

「飛鳥さん……」

少し迷いましたが、私は飛鳥さんにネックレスを失くしてしまったことを話しました。
話している途中、声が詰まってしまい途切れてしまうところがありましたが、それでも飛鳥さんは静かに私の声に耳を傾けてくれました。



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